とりめも

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上野の森美術館の「フェルメール展」が快適で濃厚だったからオススメさせて

お正月引きこもりまくってたので、せめて1/3は外に出ようと思い、フェルメール展に行ってきました。

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上野の森美術館でやってるフェルメール展ですが、展示を見る前に気になっていたポイントが2点あります。

フェルメール展

 

気になってた点

①どのような展示構成なのか

現存しているフェルメールの絵画は35点で、そのうち最大9点を展示することがホームページに書かれていました。

しかし、そこそこでかい美術館で行われる特別展では色々な展示物合わせて70〜100くらいはある印象です。*1

一般2700円のチケットで9点だけってことはないでしょうが、フェルメール以外の絵をどのように展示するのでしょうか。

事前予約制の効果はあるのか

この展示、事前予約制を取り入れてました。

例えば、「1/3の17:00〜18:30のどこかで入場してね!」みたいな枠が決められて、枠ごとにチケットを購入できます。ちなみに、観覧する時間には制限がないので、じっくり見たい人は閉館まで何時間もいて良いことになります。

このような入場制限がある特別展、ジブリ美術館では経験しましたが、そうじゃない美術館では初でした。*2

とはいえ、フェルメールだと人気でしょうし、遅い時間に行くと満員でぎゅうぎゅうでしんどいのでは……? とも、思ってしまったり。

結論 快適で濃厚

結論を先に書いてしまいましたが、個人的にはとても満足でした。あ、お金とかはもらってません……。*3

他の美術展ではあまりない試み*4だなあと思ったり、この配慮が嬉しいなって感じた点をまとめます。行って欲しいから……。

解説が手元にある

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入場口で無料で貰えるやつです。

よく美術館に行く方は違和感を覚える方もいるのではないでしょうか。

多くの場合*5、A4くらいで4ページくらいのパンフレットで、各作品の作品名、作家名、時期、画材、大きさ、所蔵元のような情報がリスト化されたものが頒布されます。

しかし、今回は小さい冊子でした。

中には作品名、作家名、時期、画材、大きさ、所蔵元のいった基本的な情報がページ毎に1作品ずつ書かれています。さらに、各作品の解説が書かれています。*6

そのかわり、展示室にはキャプションがありません。手元の冊子を見れば良いのです。

これが本当に快適。

私の場合、乱視が酷くてなかなかピントが合わないので、混雑している会場だとキャプションの文字が小さくてそれをわざわざ読むのがしんどいときがあります。読みたいのに読めなくてモヤっとしたまま次の展示に足を運ぶ時はとても悲しい……。視力の問題以外でも似たような経験がある方はいることでしょう。

あと、絵画の横のキャプションって、展示によっては絶対用意されているわけじゃないんですよね。気になる作品なのに、どういう背景で成立したものなのかわからなかったりして悲しいことがあります。*7図録を買えば良いのでしょうが、その場で知りたかったりもするわけで……。

しかし、今回のフェルメール展は全作品カバーされております。親切……。 *8

音声ガイド無料

音声ガイドが無料で貸し出しされていました!だいたい、500円とか700円するのでいつも利用してなかったのですが、今回初めて使ってみると良いものですね。

冊子に書ききれない部分を説明してくれたり、隣に展示されてる絵との比較や、のちの鑑賞でポイントとなる部分を教えてくれます。ちなみに、石原さとみのナレーションです。

音声ガイドが無料も初めてだったのですが、無料だとかなり多くの人が利用しているようでした。

そのため、他の展示で経験した「早く進もうとしたら、音声ガイドの人が突然立ち止まって危ない」みたいな現象が改善されます。音声ガイド使う人の方が圧倒的に多いので、みんな立ち止まってるから考えなくても予測できます。

あと、音声ガイドを使う人が圧倒的に多いからか、会場が静かですね。そこそこ人がいるのに、今まで経験した展示より雑談が少なめな印象でした。

49展示くらいでちょうどいい&展示構成のワクワク感

※美術館側からの演出のネタバレ的なのが嫌な人は飛ばしてください

 

フェルメール展の作品数は約49展示*9となっています。

これをどう捉えるかは人それぞれですが、前述したとおり、大きな展示にしては少ないように感じます。

だから、物足りないのかというと、個人的にはそうでもなかったです。

普段、美術展にいくと70や100くらいの作品を一気に見ることになるのですが、自分は情報が多くて疲れるタイプでした。なので、49くらいで「ちょうどいいな」と感じました。ですが、ここらへんは本当に人それぞれだと思います。じっくり見て1時間弱くらいでした。

あと、この展示は、1番最後に案内される部屋にフェルメールの作品が9作品展示される展示構成でした。そうなると、他の作品がこれ以上多いと、「焦らされすぎてしんどいのでは?」って気もします。

また、展示構成がフェルメールの作品以外は穴埋めというわけではありません。それぞれに見応えがあるのです。各パートごと、人物画や宗教画などのテーマごとに展示されており、オランダの絵画の特徴を概観できるようになっています。

そして、最後にフェルメールだけの部屋に案内されます。音声ガイドの石原さとみも「いよいよフェルメールルームです」みたいなことを言ってくれて、「ついに……」と息を呑む感覚。

それに、これは実際に見てほしいのですが、フェルメールだけの部屋にたどり着くまでの通路が真っ白に光っていてかっこいい。RPGのラスボス直前のなんかカッコいい道みたいなワクワク感。そして、フェルメールの部屋に入ると、一転して暗めで落ち着いている様子なんですよ。「もしかして、フェルメールの作品の特徴である光と陰なんですかね??」とか考えちゃったり。*10

で、フェルメールと対峙するわけですが、これまでに見てきた別の作家と通ずる部分があったりするのです。いきなりフェルメールを見せられるよりも、「あ〜、なるほど」感を味わえます。ちょっと予習して、授業に出た時みたいな感じ。

あと、この展示はフェルメール以外の作家もしっかり解説してくれてるのが嬉しい。フェルメールが好きな人なら他の好きな作家を見つけるきっかけにもなるのではないでしょうか。

予約だからこそ快適

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前述した通り、この展示は予約制です。

だからこそ、そこで見に行くのをやめる人も多いと思います。私はネットでチケットを購入してセブンイレブンで発行したのですが、「ネットで購入」の時点でカロリーを高く感じる人も多いことでしょう。(実際、ちょっと面倒くさい)

ちょっと手間だからこそ、本当に展示を見たい人が集まりやすくなることでしょう。だからか、全体的にマナーの良い方が多かった気がします。自分の時は、うるさい集団がいないのが嬉しかった。

あと、予約制だから長時間並ぶこともないですし入場もスムーズでした。チケット制なので、時間を調整すれば異常に混雑するということもなさそうです。各枠の終わり間際に行くとわりと空いてる みたいなことがHPに書かれてました。

私の場合、17:00-18:30が入場枠のチケットを購入し、18時に会場に着いたのですが待ち時間0でした。通常はもっと早く閉まるのですが、夜間開館日を狙いました。

(ただ、ツイート検索すると展示期間初期は予約してもぎゅうぎゅうだったようですね。今はだいぶ落ち着いたのかな?展示期間終了間際にもまた増えるのかな。)

まあ、何らかの恩恵も受けられるなら、今後このような運営の展示が増えると嬉しい気もします。

個人的には、展示の量が少ないので入れ替え制でも問題なさそうな気もしましたが、割と高めの値段なので反発も出そうだし、そこらへん難しそうですよね。運営って大変なんだろうなあ。

まとめ

実は、チケットを購入するときに一般2700円って、結構強気の価格だなと感じました。

フェルメールともなれば作品を集めるの大変だとか、いろんな事情があるんだろなーとも思いますが、他の展示だと1500円〜2000円くらいの値段帯の印象です。2500円をこえる展示はなかなか見ない。

とはいえ、展示が快適すぎるし、いちいち丁寧すぎるので、普段の展示より濃厚な鑑賞ができたように思えます。なので、個人的には大満足ですし妥当だと感じました。

予約手数料無料、音声ガイドが無料、解説の冊子が一人一人配られて2700円ならむしろ他の展示よりもお得な気もしました。

東京だと2月頭くらいまでやっていて、そのあと関西に巡回するようです。フェルメールの作品をこんなに一気に観れるのはしばらくないと思います。ぜひ、ご検討を……!おススメです!

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*1:個人の感覚ではあるが、ちょっと怖いので調べてみた。例えば、同時期に東京都美術館で行われているムンク展は101作品、国立西洋美術館ルーベンス展では70作品が展示されているようだ。

*2:本当に関係ないが、2018年5月くらいに行った横浜のヌード展は年齢による入場制限がなかったはず。数は少ないが子どもがいて良かった。

*3:あくまでも個人の感想である。美術館に詳しい人とかだと何言ってるんだこいつって思うかもしれない。

*4:私が行ったことのある国内の展示の範囲で。当然、例外はあるだろう。

*5:これも経験上。まあ、あながち間違いでもないだろう

*6:冊子の奥付に無断転載するなって書いてたので写真は控える

*7:京都芸術センターのボランティアをしていた時に、キャプションを一切用意しない展示があった。お客さん自身に感じて欲しいなどという意図があってのことだ。そういう例があることは把握している。ここでは、そのような意図のある展示じゃない場合のキャプションについてを指している。

*8:宗教画の展示も多かったので、何が何のモチーフなのかを丁寧に書いてくれていた。素人にはありがたい。

*9:日によって少し変わる

*10:実際のところは知りません。勝手な予測です

*11:飲食店が混んでたので上野駅でメルヘンのフルーツサンドを買った。これ、美味しいですね。美術館の近くにベンチがあって便利。