あけましておめでとうございます!
年末のコミックマーケットでは、カモのカードゲーム「これカモ?」を頒布させていただきました。2日間出店し、ちょうど100個頒布させていただきました。そこまで大手でもない弊サークルとしては、驚きやら嬉しいやらという感じです。
このカードゲームを初めて持ち込んだのは2025年の夏コミです。なので、「既刊扱いなのにこんなに手に取ってもらえるなんて…!」と感動してしまいました。大感謝…。本当にありがとうございます。

このカードゲーム自体は非常にシンプルで、同じ種類のカモのオスとメスをそろえる神経衰弱をするというもの。一部例外としてゲームをしっちゃかめっちゃかにする指示を出すオオバンの絵のカードもありますが、カモのカードにはカモの種類と性別、絵柄のみ描かれています。

すごくシンプルなカードですが、作るまでには気分を上げるために企画書らしきものまで作っていた(!)ので、メモとして残しておきたいなと思います。
- そもそもなぜ作った?
- 企画書公開
- コンセプトははじめに決めた
- 絵は自分で描いてる
- タイトルは短めに
- パッケージはみんなが知ってるカモの絵にしよう
- 印刷所の選定
- 抱える課題など
- 雑感:仕事みたいだった
- 今後の予定
- 即売会以外の取り扱い
そもそもなぜ作った?
理由は単純。2025年春のゲームマーケットに売り子参加したら野鳥関係で一つ作りたくなっちゃいました。
とはいえ、私はボードゲームは普段全然やりません。難しいルールのゲームを作るのは難しそうです。
「じゃあ、私でもできるゲームならカルタか神経衰弱だな。カモのオスメスを揃えるのはどうだろう、それなら、神経衰弱だな」という感じで、会場内で連想ゲームのようにアイデアが浮かびました。
企画書公開
浮かんだアイデアを忘れないようにまとめておきました。
本当は見積もりや販売個数の目標も立てていたのですが、当初の計画とは別の印刷所を使用し、特に企画書も更新しておらず前提が崩壊したので割愛します(資料はちゃんと更新しよう!)。






雑な資料を作る時に、AIでイメージを作るとテンション上がりますね。この資料の絵柄はgemini製です。
多少変更した要件もありますが、大筋はこの段階で固まっていたようです。
コンセプトははじめに決めた
◼︎誰がどんなふうに遊ぶ?
即売会で頒布することを考えると、主ジャンルの評論島に来てくれる人はマスト。
知的好奇心のある方が多いと思うので、単にゲームをやって「楽しかったね」で終わるのではなく、何かしらお土産として知識を得られるゲームにしようと思いました。
あとは、小鳥のグッズ販売会のイベントに出たいなとも考えていたので、私のようなライト層(ゲームも野鳥観察も)が気軽に遊べるゲームが良いと考えました。家族や小学生同士で、すぐにルールを把握して遊べるかどうかを基準にしました。
◼︎普段ボドゲをやらない私でもわかるゲームに
小学生や家族などのライト層が遊ぶことを想定すると、神経衰弱をベースにしたゲームはわかりやすい。私でもわかる。「神経衰弱の数字をカモのオスとメスに置き換える」くらいの簡単なルールがちょうど良い気がしました。ていうか、私がボドゲ初心者すぎてこれ以上複雑にするとどこかでルールの破綻が起きると思います。
正直、私自身は時間のかかるボドゲをあまりやらない側なんですよね。ルールを覚えるハードルの高さが理由です。麻雀や将棋くらい共通の言語感あれば覚えるモチベもあるのですが、その場で1ゲーム楽しむために文字の多い説明書を読んで複雑なルールを覚えるのはちょっと億劫…。その点、トランプや双六、UNOあたりは老若男女がすぐに楽しめる点で優秀です。
私でもすぐに楽しめたボドゲというと、「ワードバスケット」や「クソリプかるた」「おばけキャッチ」とかが浮かびました。「枯山水」は教えてもらいながら楽しめました。私のモチベの低さで理解をするなら「枯山水」が限界かも。
そんなわけで、目指す遊び方は10〜20分程度での気軽な暇つぶしを想定することにしました。「こんなゲームあるんだよ」とウケ狙いで持ち込んだ人がいたとして、その場の人がすぐに遊べるのが理想です。
◼︎極力シンプルな情報量に

カモの絵柄がある面に、その鳥の特徴を図鑑のように書こうか迷ったのですがやめました。理由は次の通り。
- あくまでも神経衰弱なので、暗記力を競うもの。余計な情報を入れない
- どんな小学生でも気負いせず楽しめる情報量にしたい
- 私側の知識が間違えていて、詳しい人に突っ込まれるリスクがある
これを踏まえて、当初はカモの絵と性別のみ入れ、カモの名前は別途一覧表のプリントで配る予定でした。
ただ、私がプリントの頒布を忘れた場合にゲームにならないのと、小学生はプリントをなくすに決まってるので、カードの中にカモの種類も書くことにしました。一覧表を見ながらゲームをするのはちょっと手間なので、良い変更だったと思います。
◼︎なぜカモなのか
私自身が野鳥観察を手探りで続けている初心者なのですが、カモは見つけやすく撮影しやすい野鳥だからです。水の上に浮かんでることが多いので、木の上の鳥のようにちょこちょこ動かないので観察しやすいんですよね。あと、山とか林に行かなくても、公園とかにもいるし。
そんなわけで、このゲームをきっかけに野鳥観察に興味を持つ人が増えるのが究極的な理想だとすれば、見つけやすい鳥の方が嬉しいかなと思ってカモを題材にしました。
オスとメスで模様が異なるのも、単純な神経衰弱にならなくてちょうど良い要素でした。
◼︎交雑やエクリプスは無視
カモには「カルガモ」「ヒドリガモ」などの種類がありますが、種をこえて交雑をする場合もあります。野鳥観察玄人になると、「これは、カルガモとヒドリガモの交雑だね」などとわかるようになるのですが、難しすぎるのでゲームには一切出していません。
また、カモの模様を一つずつイラスト化していますが、これも一例に過ぎず、観察時期によっては変化します。繁殖期を終えたオスのカモがメスのように地味な色合いに変化する「エクリプス」などもあるのですが無視しています。
カモは沼なので、ゲームではあくまでも参考程度に、野鳥に興味を持つ第一歩的なスタンスで作っています。
私より野鳥に詳しい方が作れば、難易度激ムズ神経衰弱もできると思います。それはそれで楽しそうですね!
絵は自分で描いてる
カードの絵柄は、私自身で描いています。
図鑑や写真など複数の資料を参考にしながら、デフォルメして手描きしました。
1つ1つのカードに対し、深追いは避け、なるべく描き込みすぎないようにしました。模様の特徴は掴みつつも、ある程度統一感を持たせながら単純化する塩梅が難しかったです。
また、カードが縦長で面積が狭いので、カモの実際の大きさの差までは反映できていません。できたのは、コガモをやや小さく描いたくらいですね…。これは、模様を覚えるのが目的なので、良しとしています。
例えば、ポケモンのキャラクターが1つ1つ紹介されている攻略本で、ピカチュウ(小さい)とガルーラ(でかい)がそれぞれ適切な大きさで描かれているかというとそんなことはないでしょう。なので、カモカードの場合も大きさまでは反映できてなくても良かろうと自分を納得させました。
当たり前ですが、絵を自分で描くと、細かい要件の変更を瞬時に反映させられるのが楽ですね。作画期間がフルタイムで働きながら1週間程度で済んだのは、調整に時間がかからないからだと思います。
タイトルは短めに
タイトルはgeminiと相談しながら何案か考えた末に、結局は自分が思いついた「これカモ?」にしました。
当初は、平安時代の雅なゲーム「貝合わせ」から取って「カモ合わせ」にしようかと考えていました。パッとタイトルでゲームの内容を想像しやすいですよね。
あと、「○○合わせ」でシリーズ展開もしやすい。高校生の頃に読んだ別役実の本で「けものづくし」「鳥づくし」「道具づくし」みたいなシリーズがあって、それのマネです。
「カモ合わせ」でいいじゃん!と決まりかけていたのですが、よく考えると現代では元ネタの「貝合わせ」に隠語のイメージがありすぎるのでやめました。今思えば謎の配慮な気もしますが、気になってしまったので…。
「これカモ?」にせよ「カモ合わせ」にせよ、ちっちぇーキャラメル箱に文字を収めなくてはなりません。そのため、タイトルは短くするように努めました。「これカモ?」はエゴサしにくいタイトルですが、まあ、これはこれで満足です。
パッケージはみんなが知ってるカモの絵にしよう

パッケージのカモはみんなが知ってるカモであるマガモかカルガモで迷いました。せっかくなら飾りたくなるパッケージが良いと思うので、カモを大きめに配置したい。iOSの絵文字のカモは🦆(マガモに似てる)なので、親しみやすいのはマガモのオスかなあ…。
あと、カルガモより目立つのが魅力的です。また、背景の色は、マガモの緑が映えるように赤系統の色を使いました。
今回は知名度の高いカモをたくさん収録してしまったので、次回作を作るときにパッケージに載せるカモが悩ましいです。続編となると購入者も少ないと思うので、逆の路線で「こんなカモいるんだ!」と驚きがある派手な見た目が良いですかね。今のところは、トモエガモかハシビロガモ、ヨシガモが有力候補です。
印刷所の選定
印刷所は複数検討した末にグラフィックにしました。
- テンプレに絵柄を貼り付ければ印刷用データができる
- pdf入稿できる
- 納期も1週間と早い(他社だと1ヶ月のとこも)
- 5部など少数部印刷も可能
- キャラメル箱込みでの低価格
- 32枚用のセットがある
などが理由です。カードゲームを作ってみたことがないので、全然売れなくてもネタになるくらいの予算で作りたかったんですよね。
そもそも、どの印刷所がカードゲームの印刷を対応してるのかもよくわからないので、この方のnoteを参考にしました。
抱える課題など
◼︎大量に作れない
前述したように、印刷はグラフィックさんに依頼しています。
低価格で納期も早くて初心者には嬉しいのですが、キャラメル箱は自分で組み立てなくてはなりません。内職みたいな作業を延々とやらなくてはならず、100個組み立てるのも休み休みやって半日くらいかかりました。集中力がないので、大量発注は難しいかも。
◼︎続編どうする?
作りたい!けど、印刷のタイミングによって、目立つ発色の違いがないのか若干心配です。カードの裏面は同じ絵柄で揃えたいので。作るだけ作ってみて、試し刷りしてから考えます。
◼︎他の鳥は作るの?
作りたいけど、しばらくは作らないと思う!カードゲーム屋さんになってしまうので……。あとは、カモ1発だけの方が、美しいのかなという気も?そんなことない?
考えていたのは、「シギ・チドリ」と(野鳥じゃないけど)「インコ・オウム」ですね。
◼︎ゲームマーケット秋を申し込み忘れた
ゲームマーケットに出すために作ったのに、申込日が気がついたら終わってました。ていうか、申込始まったのも知らなかった。公式Xアカウントをフォローしたので、春は無事に申し込めました。
雑感:仕事みたいだった
私は兼業はWebライターですが、本業ではWebサービスの開発ディレクターをしています。
どんなお仕事か簡単にまとめると、Webサービスの機能追加や改善案をまとめて、デザイナーやエンジニアに作業をお願いし、リリースまでの進行管理をするお仕事です。私がプログラミングのコードを書くわけではありません。
ターゲット層を決めて要件を練るという面では、カードゲーム作りも仕事みたいだなと感じました。もちろん、仕事だともっとキッチリしていますが…。
あと、かなり昔の大学院生時代は教育学の専攻でした。その時の教材・授業作りとも似てると思いました。
授業に必要な学習指導案を作る時って「教材観」(教材の狙い、説明、効果など)「 児童観(生徒観)」(子どもの学習経験、実態、理解度など)などを踏まえながら、目的を達成できる授業になるための発問や授業の流れを検討します。ターゲット層にいかに刺さるか考える面では、Webサービスの施策検討と似てるかもですね。
また、Webサービスや授業を作る時って、初期構想ではモリモリに理想を詰め込んで、あとからなくてもいい部分は削ることが多いのですが、今回もまさにそんな感じでした。結果的にかなりシンプルな形になったけれども、「なんとなく」ではなく「納得」しながら作れた感があります。
イベント中に「誰のために作ったのか」「なぜカモなのか」あたりをお客さんに質問されることが何度もありました。後付けで質問を乗り切るための言い訳を考えなくても、元々決めてあったのでスムーズに答えられました。その点では、一連の作業自体は無駄ではなかったのかなと思います。
あと、前述した通り鳥のイラストを描いたのは私です。そのため、無茶な締め切りでも他人との調整不要で、特急料金を払う必要がないのが便利でした。夏コミギリギリに作ったので、後悔はしたけど…。他の人にイラストを発注する場合は、予算とスケジュールの計画にそこら辺を盛り込む必要がありますね。
長々と書いてきましたが、「企画書を作るべき!」だとか啓蒙するつもりはないです。こんな感じで作ったよ、というメモ書き程度に捉えてください。
今後の予定
とりあえず、2026年5月23日(土)のゲームマーケット(春)に申し込みました!今回冬コミに2日連続で出て、正月1日目から体調を壊したので、反省としてゲームマーケットは1日目のみ申し込んであります。受かるといいな。
あとは、同じく5月の文学フリマ東京にも申し込み済みです。ゲームマーケットより早い日程での開催だったと思います。これは、出店確定です。
ゲームマーケットに出るなら、カモのカードゲームの拡張版も持っていけるといいなと考えています。試し刷りして問題なさそうであれば…ですが!拡張版を出せれば、日本で見れるカモはかなり抑えられるはず。
即売会以外の取り扱い
通販があります!どちらでも良いのですが、他の作家さんのグッズも買うならメロンブックスがお得かも。
BOOTH
私が自宅から発送します。うちにある10〜15個くらいが2026年1月3日時点の在庫です。
カモのカードゲーム「これカモ?」(郵送) - 千鳥飯店 - BOOTH
メロンブックス
メロンブックスさんが私の代わりに発送してくれます。メロンブックスに預けた20個が2026年1月3日時点での在庫です。
以上です。ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

























































































































































